右は、白馬岳の西に鎮座する旭岳です。白馬旭岳とも言います。今回の目的地も朝日岳ですが、字が違うので、旭(あきら)などと言って間違えないようにしています。旭岳を通り百貫の下りを経て祖母谷温泉に下る道がありますが、途中、清水岳(しょうずだけ)までは、美しくなだらかな花の稜線が続くものの、その後の道は長く暑く大変でした。(20代の若い頃通過iしたことがあります。)

 左下は本日の宿白馬山荘、右下は立山剣連峰と毛勝三山(右)を背景にした村営白馬山荘です。こちらも泊まったことがあります。
白馬山荘は山荘というより雲上のホテルという感じで、施設も豪華です。
 行程が短いので:午前11時頃には到着し、喫茶室で、景色を眺めながら、ワインやコーヒーを飲んで、ゆっくり寛ぎました。
さあ、明日は、20代の頃通った、朝日岳→白馬岳のルートを逆辿ります。
 ゆっくり、休み、明日に備えましょう。





右の写真はこれから辿るコースを眺めたものです。
右手前のギザギザした稜線が、不帰の嶮です。
その後の平たく見える頂上をもつ、大きな頂が天狗の頭です。


下の写真は、不帰のキレットを通過する際に撮ったものです。
急峻な稜線を通過する際には写真は撮れませんので、平らで安全な地帯で撮ったのでそれほど厳しい感じはしませんが、かなり勾配の急な痩せ尾根を通過します。しかし、鎖や、梯子などがしっかり固定されているので、夏場はそれほど危険ではありません。
 左下の写真が不帰の嶮の通過途中の道、右下は、険しい岩の道辺につつましく咲く、イワギキョウの花です。
なお、用語が紛らわしいですが、嶮は、急峻で左右が切り落ち、道が厳しい傾斜でで上下する岩稜を、キレット(切戸)はその一番低まった部分を表す用語として私は使っています。

左下の「写真は大雪渓のルートを稜線から俯瞰したものです。白馬岳の登山ルートとしてはもっとも一般的で、私も数回登ったり下ったりしました。
右下は、ミヤマシシウドの白い花に守られたクルマユリです。クルマユリは八方尾根でも多く見かけますが、アングルが面白いので撮しました。

池が姿を現しました。本日の宿泊場所、天狗山荘は間近です。

通常なら唐松山荘→白馬山荘は1日行程ですが。
その次の白馬岳→白馬朝日岳までが比較的長いこと。
そして、自分の年齢と、ゆったり山を楽しみたいという気持ちから敢えて、二日行程としました。
色取り取りの高山植物が咲き競う岩と残雪の稜線の眺めは素晴らしく快適で、ゆくり味合うことで、贅沢な山歩きが存分に楽しめます。
 山荘についてからも、外に出て周辺を散歩したり、夕日を眺めたりしてのんびり過ごしました。、


左下は翌日、9日の朝の小屋からの朝焼けの眺め、右下はこれから辿る登山道です。小屋を出るとすぐ大きな雪渓があり、そこをトラバースして上を目指します。

ほぼ一時間ほど昇ると、八方池が姿を現します。

6月頃だと、積雪の多い年は雪で埋もれていますが、盛夏になると涼しさを感じさせる池となります。
この辺りからの、白馬三山、不帰(かえらず)のキレットなどの眺めは見事です。この日は、標高の高い山の頂上付近は、薄いガスがかかかりやすく、展望はそれほどの望めませんでした。。

 八方池を過ぎると、次第に傾斜がきつくなってゆき、どんどん標高をかせぎます。そして、大きな雪渓も姿を現します。
 下の写真は、雪渓と、その近くに咲く高山植物です。
白い花は、チングルマで、花が終わると、稚児の髪の毛のような実に代わります。
ピンクの花はイワカガミです。

北アルプス白馬連峰1: 八方尾根→唐松岳→天狗池→白馬鑓ヶ岳→白馬山荘

                            2000年8月7日~9日 

とうとう尾根を登り切り、後立山連峰の稜線に飛び出しました。

 (左の写真) 剣、立山連峰が出迎えてくれました。右の鋭い三角形のピークが剱岳(2998m)、左のなだらかな山の連なりが立山連峰です。最高峰の大汝山は3015mです。






稜線の南(下の写真の左)には、後立山連峰の五竜岳(2814m)が重量感のある山容で鎮座しています。稜線のすぐ北(下の写真の右)は、唐松岳(2696m)です。
 7日の宿泊宿、唐松山荘はもうすぐです。

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八方尾根リフトの終点駅を降りたところです。
ここが山行のスタート地点となります。

八方尾根は、すでに高山植物の宝庫です。
雪が多く、比較的標高の低い地帯で咲く、種類がここでは見られます。

下の写真の花は、左が イブキトラノオ この花は白と淡いピンクのはなとがありますが、この写真はピンク色のものです。
真ん中はシモツケソウです。八方尾根には多く見られますが、2500メートル以上の標高の高い地帯では見かけません。
右はニッコウキスゲです。この花も雪の多い地域の中級山岳で多く見かけます。花が大きく目立ちます。

(左下) 朝の東側の眺めです。雲海の上になだらかな山容の八ヶ岳連峰が姿を現しています。 そのすぐ右に、富士山が微かに見えます。
(右下) 山荘を後に、小一時間登ると唐松岳の頂上に着きました。 他の登山者に剱岳を背景に写真を撮ってもらいました。

大分上まで登った所で、後(南)を振り返ると鹿島槍ヶ岳(2,889m)の双耳峰が秀麗な姿を見せています。北峰には少しガスがかかっています。
写真の右奥には、槍穂高連峰が姿を現しています。右の尖ったピークが槍ヶ岳で、左の尖ったピークは前穂です。その間に奥穂高岳の姿が見えます。

左下は、白馬三山の最初の頂、白馬鑓ヶ岳(2903m)の頂上です。
右下は、これから辿る山々で道が山腹につけられた平らな頂が杓子岳、その奥に尖って見えるのが白馬岳本峰(2932m)です。
これから、そちらに向かい、白馬岳本峰の少し下に、本日の宿があります。

 

〈写真下〉 天狗の頭への道を登り切ると広くなだらかな稜線になり、数多くの高山植物が咲き乱れています。
左は高山植物の女王コマクサ、中はウサギギク、右はミヤマオダマギです。

 下は、白馬岳に咲く、花々です。左はハクサンコザクラで、北アルプス北部、白山、越後の日本海側の山などに多く見られますが、北アルプスでも中部以南では、見かけません。白馬岳や、目的地の朝日岳周辺は非常に多いです。中はウルップソウ、右はヨツバシオガマです。